「誰かのため、社会のために懸命になる人を増やし、世界をよくする」というパーパスを掲げている、エン・ジャパン。このパーパスは絵空事ではなく、各事業部に落とし込まれ、日々の業務のなかで活かされてる。今回はハイ・ミドルクラス採用支援事業部の企画部長 水河氏に、同事業部での取り組みについて話を聞いた。
水河慎太郎 ハイ・ミドルクラス採用支援事業部 企画部 部長
2013年4月、新卒でエン・ジャパン株式会社に入社。『エン転職』のコンサルティングセールスを経て、人財プラットフォーム事業部(現:ハイ・ミドルクラス採用支援事業部)で人材紹介会社向けセールスのマネージャーを経験。2024年4月より現職。
――まず、ハイ・ミドルクラス採用支援事業部の概要をお聞かせください。
当事業部では、若手ハイキャリア向けスカウト転職サービス『AMBI』や、30代・40代のハイクラス転職サービス『ミドルの転職』を運営しています。いずれのサービスも、ターゲットユーザーは社会の変革を担っていくコア人材です。事業部パーパスとしても、「一人でも多くの変革を担う人材の入社成功を支援し、世界をよくする」という目標を掲げています。
ハイ・ミドルクラス採用支援事業部は、世の中に影響を与えていく人財の入社・採用成功を支援することで、エンのパーパス実現を中核的な立場で推進している部署といえるでしょう。
――その役割のなかで、どんな取り組みを行なっているのでしょうか。
どんなに優秀な人材が入社しても、活躍につながらなければ、変革を起こすことはできません。そこで当事業部では自社サービスを通じて転職したユーザーの入社後を追いかけ、活躍のための環境づくりまでをサポートしています。その象徴的な取り組みが、「入社後活躍アンケ―ト」です。ここでは『AMBI』を通じて入社成功した方に、転職の前と後でどんな変化があったのかを回答してもらっています。そして回収したアンケート内容を、各企業にフィードバック。「この方は、こんなところにギャップを感じているようです。必要に応じて面談してください」といった会話をして改善を支援することで、優秀な人財の「入社後活躍」につなげています。
――入社後の「定着・活躍」までを追求するエン・ジャパンらしい取り組みですね。
もちろん、収益性の観点でのメリットもあります。採用が決まるだけではなく、入社した方が早期に活躍してくれれば、企業は『AMBI』を次回も利用してくれますので、エンとしてもリピート率の向上につながるのです。また、当社では採用だけではなく、「3E」という考え方で、「採用(Emploument)」「教育(Education)」「評価(Evaluation)」を連動させたサービスも展開しています。「入社後活躍」を目指すことで、こうした商材の拡販機会も増やすことができる。求職者と企業、そしてエン・ジャパン、そのすべてに利益がある取り組みといえるでしょう。
――具体的に、アンケート結果ではどのような傾向がありますか。
転職前に比べて、転職後のスコアのほうが全体的に高くなっている方が多いです。特に「ビジョンへの共感」のスコアは、非常に高い数値が出ています。これは『AMBI』のなかでビジョンを語った特集記事が多数掲載されており、それにユーザーが関心を持ってくれていることも大きな要因です。この点は若手ハイキャリア人材の転職支援によって世の中を変えていくという、『AMBI』のサービス思想がユーザーに伝わっている証だと思います。
――事業部の最前線で働く、現場社員のモチベーションアップにもつながりそうです。
「入社後活躍」という考え方が、浸透している組織ですね。たとえば、入社した方のインタビューはすべて動画を撮影していて、事業部内で共有しています。転職成功したユーザーの声が生で聞けるので、営業としても大きなやりがいにつながっているといえるでしょう。また、『AMBI』を利用している企業は中小規模のスタートアップも多いため、一人の転職者が業績に与えるインパクトは計り知れません。そういう観点でも、自分の仕事が求職者や企業に影響を与えているという実感が得やすい事業部だといえるのではないでしょうか。ハイキャリア人材が活躍し、変革の一翼を担うことで、「誰かのため、社会のために懸命になる人を増やし、世界をよくする」というエン・ジャパンのパーパスも実感できていると思います。
――本日はありがとうございました。
「入社後活躍アンケート」を通じて、ハイキャリア人材の「定着・活躍」を支援しているハイ・ミドル採用支援事業部。入社者のリアルな声を届けることで、企業の変革にも積極的に関わっているという。ただアンケートをとるだけではなく、それをもとにした改善へとつなげ、さらに優秀な人材の採用へと循環していく一気通貫した姿は、これからのHR業界に求められる役割を先取りしているといえるだろう。今後の同事業部の発展に、期待したい。