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日々是拉麺 Day6 和醸良麺 すがり
2017/03/17UPDATE!

日々是拉麺 Day6 和醸良麺 すがり

ハヤテ
つれづれなるままに、日ぐらし麺に向ひて。そう、人生の数だけ、ラーメンがある。

3月4日、14:21。

日差しの暖かな昼下がり、わたしは京都駅に降り立った。

寒くはないものの、古都に息づく「わびさび」を
冬景色に重ねられるような、穏やかな土曜日。

京都駅は、中国から来たと思われる大量の紙袋を引っさげた一行や、
今日も観光客がすごいわねぇと余裕を見せる地元民
(…と見せかけて実は滋賀県民だったりする)でごった返していた。

 

京都の観光スポットは、応仁の乱があった影響もあり、大半が京都の周縁に点在している。

伏見稲荷大社、清水寺、祇園、八坂神社、平安神宮、銀閣寺、北野天満宮、金閣寺、龍安寺、仁和寺、嵐山…

 

そのため観光客は、京都駅からバスに乗って出かけていく。
修学旅行中の中学生ともなれば、行動をともにする班のメンバー(厳密に言えば女子)に対して、的確に乗るべき市バスを指示できれば、ヒーローになれるといった具合だ。

 

しかしバスから見える京都は、一面にすぎない。
本当のおもしろさは、街を歩き、路地裏を覗いてこそわかるというものだ。

 

特に古都・京都には、「古きよきもの」と「新しきよきもの」の融合を目指す店舗が多い。
そして、そうしたこだわりのある店舗ほど、なぜか隠れたがる
少なくとも路線バスの車窓からはなかなか見つからない。

 

今回のお店も、路地裏の京町家に隠れながら、伝統と革新を極めているという。
それであればバスや地下鉄に乗るのは愚の骨頂というもの。
わたしは静かに烏丸通りを北上し始めた。

 

歩くこと20分。にぎやかな四条通りからするりと路地裏へ。
きっと「9と4分の3番線」に行くときも、こんな感じなのであろう。

 

「和醸良麺 すがり」

一本向こうが四条通りとは思えない静けさの中に、そのお店はたたずんでいた。

この立ち居振る舞いに、気品決意を感じる。

 

くぐり戸を抜けて、通り庭を奥まで進む。
ここで食券をポチるのだが、券売機はタッチパネルの最新式。
ねじ込まれたかのような現代感である。

 

その後、建物の裏から入る形で入店。

人気店だが、昼営業の終わりかけということで、程なくして着座することができた。

 

「洗練」という言葉が似合う店内。
見上げれば、歴史を物語るような梁たちが空間を支え、
その空間にLEDの間接照明やスポットライトが演出を加えている。

 

もともとはどんな人が住んでいたのだろうか、と物思いにふけっていると、
今日の一杯が到着。

その名も「もつそば」

どろっとしたスープに、上品そうな麺。
そこに、炙りが入ったもつと、同じく炙られたねぎ

これはおいしそうだ。さぁ食べようと思った矢先、あることに気づく。

「はて、箸がない…?」

卓上を見てもそれらしきものはない。
店員さんが忘れたのかな。ちょっと声をかけてみよう。「s…

 

 

Σ(゜□゜;)!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

隣のお客さんが慣れた手つきで、手元の引き出しから箸を取り出しているではないか!

こういうのを人は、ファインプレーと呼ぶ。
なるほど。洗練されすぎていて、二郎ばっか行ってる関東人には想像もできなかった。
もし「すんませーん、箸もらえますか?」なんて聞いていたら、今頃この記事はない

 

改めて箸を取る。店員さんに声をかけようとしたことなど、微塵も表に出さずに
きっと逆隣のお客さんからは、慣れた手つきで箸を取り出したように見えたはずだ。

 

まずはスープを一口。
くどさを全く感じさせない、やさしく濃厚なスープ。
魚介の香りがふんわりと伝わってくる。

後から知ったのだが、このお店を含めた系列店のコンセプトは「医食同源」だそうだ。
納得のいくまろやかな味わいである。

 

そこに合わさるのは、蕎麦のような麺
なんとも不思議な味わいだが、スープのやさしさによく合っている。

 

そして主役であるもつ
タレがしみこんでいるので、それだけでもおいしく食べられる。
しかも脂っこくないのでパクパク食べてしまいそうだ。

しかしこのもつは、魚介が溶け込むスープに肉汁をもたらすことで、
絶妙に調和を乱す役割を持っている。
序盤で食べつくしてしまうのはあまりにもったいない。

ということで器の右奥から存在感を放つねぎへ。
軽く炙りが入っており、その甘みがよく引き立っている。
おそらくこの一杯の中では、「伝統」の部分を担っている。

 

麺、もつ、ねぎと食べ進めていくうちに、
スープに沈んでいた魚介のうまみをより強く感じられるようになり、
ラーメンは違った顔を見せ始める

 

もつからあふれ出した肉汁に加えて、最後に魚粉を忍ばせているとは。
京都の奥深さ伝統と革新の融合を堪能できる一杯なのであった。

ごちそうさまでした。


※この後、自分までも洗練された気持ちになって店を出ようとしたが、
くぐり戸の存在をすっかり忘れていて、危うく激突しそうになるのであった。

 

ε= 店 ε= 舗 ε= 情 ε= 報 ε= ε= ε= ε= ε= ε= ε=┏( ・_・)┛

和醸良麺 すがり

京都府京都市中京区観音堂町471-1
MAP:https://goo.gl/maps/yBX8g7eV4rm

┗(・_・ )┓= 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3

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この記事を書いたレポーター
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