エン図書委員によって、誰がどのくらい本を借りてくれているのか、集計をしてみた。すると、ある女性の名前が浮かび上がってきた。その名は『村内友美』。
図書館オープン半年の集計で、30冊以上を借りてくれている人たちは『三国志』や『島耕作』といったマンガによって数を稼いでいるのに対し、彼女だけが唯一『マンガなしで30冊オーバー』を達成していたからである。そんな彼女に本との出会い、彼女にとっての読書とは何か?インタビューを敢行した。
【プロフィール】
村内友美 2014年4月入社 営業
神奈川県横浜市菊名出身。菊名への愛情は揺るぎなく、近いうちに『住みたい街ランキング』にランクインすることを信じて疑わない。本を好きになったきっかけは、小学校3年生頃、『赤毛のアン』や『名探偵ホームズ』などを扱う青い鳥文庫シリーズ。ただし中学に入ると少女マンガにハマり、高校では少年マンガに移行。毎週末のように友人から20~30冊まとめて借りて一気読みをしていたそう。大学に入るとまた活字の世界に戻る。社会人になってからは、仕事に活かせるかどうかの観点で、営業ノウハウ・習慣作り・コミュニケーションなどのジャンルに比重を寄せる。最近は健康関連にも手を伸ばし、目下禅についての好奇心が高まっている。
―すごくたくさん借りてくれて、ありがとうございます!
週末にまとめ読みするのが習慣になっていますので。
―半年で30冊というと、週に1~2冊のペースですよね?
いえ、他にも月に10冊くらい買っているので、毎週末3冊は読んでいますよ。本屋に行くのが好きで、平積みしている本をパラパラしていると衝動的に買ってしまうんですよね(笑)
―それはなんと!よくそんなにたくさん読めますね!休日はずっとインドアですか?
いえいえ、流し読みみたいにすることも多いですから。土曜はだいたい外でアクティブに過ごし(最近はボルダリングやスカッシュを始めました)、日曜は終日家で読書。庭で蚊に刺されながら読んでいたりします(笑)ちなみに休日はSNS断食といって、スマホやパソコンには触れないようにしています。
―通勤時間にも読みますか?
あまり読まないですね。昔は歩きながらも読んでいたんですが、危ないなと思って。また仕事で疲れていることも多いので、読書は週末に集中してっていうスタイルです。
―そんな多読家の村内さんのオススメ本はなんですか?
多すぎて迷いましたが(このインタビューのために10冊近い本を持ってきてくれていた村内さん)、今回は的場亮さんの『Be Professional』にしました。この方は、主に学生向け(下は幼稚園生から上は大学生まで)に講演活動をしています。テーマは、情熱をもってやりたいことに向き合う大切さ。
―情熱を持つって今の日本だと割と恥ずかしいことだったりしますが、あった方が人生が充実しそうですよね。
はい。私自身、やりたいことがあってエンに入社したのですが、目の前の仕事に追われているうちに、当初の情熱を忘れかけていた時期がありました。ただこの本を読んで、自分のやりたいことを思い出し、想いを新たにできました。
「今のままでいいのだろうか」という漠然とした不安をお持ちの方には、一度手に取っていただきたいです。情熱の種になるものを見つけていただけると思います。
本当は『ジャイアント・キリング』というマンガもオススメしたかったのですが(笑)
―本日はありがとうございました!
こちらこそありがとうございました!
読書量を聞いたとき、思わずのけぞった。社会人2年目にしてこの学習意欲の高さは、目を見張るものがある。理想と現実のギャップに悶々としながらも、前に進もうとアクションを起こしているひたむきな姿が眩しかった。取材・記事/平原恒作